沖縄タイムズ・福島民報 交流の手仕事展

沖縄タイムズ・福島民報 交流の手仕事展

■沖縄タイムズ 2014年7月26日(土)掲載

  南風原 福島と沖縄の作家交流
      きれいな作品「心和ませて」

【南風原】原発や米軍基地など、国策を押しつけられた共通の悩みを抱える福島・沖縄両県の交流を深めようと、「人・モノ・自然をつなぐ手仕事展」が25日、南風原町喜屋武の南風原文化センターで開幕した。ヤマブドウで編んだかごや涼しげな洋服など、福島の工芸家ら18人の作品約300点を展示。来場者は、東北の落ち着いた色合いの作品に触れながら、東日本大震災の被災地に思いをはせた。8月3日まで。入場無料。
震災で自宅が全壊したいわき市の鈴木忠寿さん、智美さんが2011年、放射能汚染を避けようと沖縄へ避難。この時、画廊関係者らの声掛けで、南風原町で作品展を開いた。帰郷後も毎年、同町で展示会を開いている。
わずか3年余りで原発事故を忘れそうな日本と、戦後70年近くがたっても声を上げ、基地負担軽減を全国に忘れさせない努力を続ける沖縄。忠寿さんは、震災や原発事故の記憶を風化させてはいけないと決意。福島県いわき市と沖縄で、両県の工芸家が相手先に出品する作品展を、今回初めて企画した。
織物を出品した智美さんは「手仕事を通して福島について関心をもってもらいたい」と話す。作品展に合わせて沖縄を訪れた、いわき市のガラス工芸家葉田野眞佳さんは「きれいな作品を見て、心を和ませてほしい」と願う。
かごが好きで来場した読谷村の波平小百合さんは「南国のトロピカルな色と、東北の色は違う。すばらしいかごを、沖縄に届けてもらえたら生活も楽しくなる」と語った。
沖縄の工芸作家8人の作品展は9月20~28日、いわき市の鈴木さん夫婦が経営する「ギャラリー創芸工房」で開かれる。首里織や木工、陶芸などを展示・販売する。

 


■福島民報 2014年7月27日(日)掲載

絆つなぐ手仕事展・沖縄

東京電力福島第一原発事故と米軍基地という苦悩を抱える福島、沖縄両県の交流を深めようと、「人・モノ・自然をつなぐ手仕事展」が25日、沖縄県南風原(はえばる)町の南風原文化センターで開幕した。8月3日まで。
東日本大震災で自宅が全壊し沖縄に避難した経験がある、いわき市のギャラリー経営・鈴木忠寿さんが震災と原発事故の記憶の風化を防ごうと毎年、開いている。会場にはヤマブドウで編んだ籠や涼しげな洋服など、福島の工芸家ら18人の作品約300点が並ぶ。同市のガラス工芸「とんぼ玉」作家の葉田野眞佳さんは「きれいな作品を見て、心を和ませてほしい」と願った。織物を出品した忠寿さんの妻智美さんは「手仕事を通して福島に関心を持ってもらいたい」と話す。
来場者は落ち着いた色合いの作品に触れながら、震災と原発事故の被災地に思いをはせている。
鈴木さん夫婦が経営するいわき市の「ギャラリー創芸工房」で9月20日から28日まで、沖縄の工芸作家8人による作品展が開かれる。首里織や木工、陶芸などを展示・販売する。


関連記事