南風原文化センター・東北の手仕事展

■沖縄タイムス 2013年7月16日掲載

東北の手仕事紹介 南風原 鈴木さん企画展

【南風原】東日本大震災時に県内に避難していた福島県いわき市の鈴木忠壽さん(50)と智美さん(49)が企画した「東北の手技・手仕事展」が13日から、町文化センターで開かれている。21日まで。東北の自然素材を編み込んだバックやアクセサリー、ガラスの食器など約200点が展示販売され、訪れた人が見入っていた。
鈴木さん夫妻は、いわき市でギャラリーを経営。震災でギャラリーと隣接する自宅は被害を受けたが、修復工事が終わり、今年3月にリニューアルオープンした。沖縄への避難が縁で、2011年から町で展覧会を開いている。
今回展示したバックやアクセサリーなどは、東北の長い冬場に、網目細工で生活道具を製作していた職人が、技を現代風に応用して製作した。秋田・山形・福島などの山ブドウや竹、クルミのツルや木の皮などを加工して編み込んでおり、使い込むほどに味が出るという。
会場には忠壽さんが描いた絵、智美さんが織った布製品も並ぶ。忠寿さんは「いずれ沖縄の作家の作品をいわき市に招待し、交流したい」と話している。会期中、山ブドウのペンダントを製作する教室を随時受け付け。水曜日休館。問い合わせは電話098(889)7399。東日本大震災での避難が縁で、企画展「東北の手技・手仕事展」を開いている鈴木忠壽さんと智美さん。

 


■琉球新報 2013年7月17日掲載

 鈴木夫婦が「手仕事展」 被災避難先の南風原町に感謝

【南風原】山ブドウなどの自然素材を編み込んで作った作品を紹介する「人・もの・自然をつなぐ東北の手技・手仕事展」が13日、南風原文化センターで始まった。21日まで(17日休館)。会場では随時山ブドウのペンダント教室(1500円)もある。
同展は福島県いわき市でギャラリー「創芸工房」を営む鈴木忠寿、智美夫妻が企画し3回目の開催。ことしは籠などの手編み作品に加え、50年以上前の綿素材のこいのぼりをリメークしたシャツ、ガラス作品、忠寿さんによる素描画など約200点を展示販売している。
夫妻は東日本大震災で被災、知人の紹介で2011年3月から10月まで南風原町内で避難生活を送った。福島に戻ってからも昨年8月に再来県し、お世話になった南風原で東北の豊かな自然、熟練の手技から生まれる作品を紹介したいと移動展を企画した。展示会では鈴木夫妻との再会を喜び合う姿も見られた。鈴木夫妻は「いつかは沖縄の作家の作品を福島で紹介したい」と話した。


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