福島と沖縄をつなぐ

 

生きるチカラ展より
       写真上:刺繍・カンタ  下:新聞紙に墨・パステル
今から400年ほど前 織田・豊臣・徳川時代に至る激しい変革期に、福島県いわき市(現)から
1人の僧 袋中上人が沖縄に来流した。「誰でも念仏を唱えることによって救われる」自然崇拝・
浄土念仏の素朴な鉦(かね)の音にあわせて踊る「念仏踊り」が広まり、琉球の人々によって
三線と独特の音楽で現代のエイサーとなった。
経済・思想の不安に直面し恐れおののいた時、上人は万人の安堵と衣食生活の安らぎが念仏
(大慈・大悲)の中にあるのだと説いた。田や畑を耕し、人と大地が一体となり耕すことを通して
仏とつながろとする。大地に生まれ大地に還る。
平和の大切さを身をもって経験した沖縄と福島。遠くて近い結びつきを深く感じ、地域住民から
強い意志と叫びつづける持続力、安心・安全を最優先した暮らしを足元から守らなければならない。
悲惨な思い、苦い体験を乗り越えて、より一層 祖先を敬い 生まれた土地や風習・文化を愛し
思いやりと慈しみが心の平和へとつながります。念仏踊りがエイサーが、これからも世代を超え、
地域を越え発信しつづけますます拡がっていくことを願います。


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