「生きるチカラ展」開催

 

922日~104日 


沖縄・南風原文化センターにて「生きるチカラ展」開催



 この6ヶ月間の私達の思いが何か伝わればと、南風原文化センターのご好意により展覧会の運びとなった。目に見えない不安と恐怖・怒りが増幅するとともに、精神的にも肉体的にも打ちのめされた思いと、右往左往しながらも1人1人が心のささえが、こころの礎を求めて“生きる”について真剣に向き合った6ヶ月間の記憶を忘れさせないためにも、展覧会を開催した。


   かみさんは、カンタを。カンタとはインドの刺し子、古いサリー(ベットカバー)を重ねて針でチクチク刺しいく。模様も、生命の樹・太陽・動物・人間など、しあわせや健康、魔除けなどの願いを込めて・・・。道具がいらない今の私にとって、ぴったりの技法。


 私は、沖縄の美味しい食べ物、風景、生物など主に沖縄の自然をパステルにて表現。しかし、福島での恐怖と不安など心を揺り動かされた思いを地震・津波・原発事故を報じる福島の新聞を黒く塗りつぶしたうえに、マスクとツナギで体を覆った人物やその時の心境を文字で綴った。半年が経ってやっと原発事故をモチーフにすることができた。


また、展示会場には、20年間乗っている愛車のジムニーと日本地図を展示し、福島から沖縄までの経路や距離感を少しでも実感してもらい、この車に思いやメッセージを書いてもらった。会期中には交流会も開かれ、地元、沖縄のアーティストや福島市の渡利や浪江から来ている人達とも知り合うことができ、福島訛りが懐かしかった。


いわきからもかみさんの両親と私の母の3人で駆けつけてくれた。母は、3月に那須の宿で別れた時の光景があまりにも悲壮だったのか、何十年も合っていないような心境だったのか、空港での再開に異常なほどの喜びと安堵感が漂っていた。3人は、10月3日から4泊ほど滞在し、知念岬・平和の礎・奥武島・美ら海水族館など沖縄の自然と歴史を体感しながら、ふるさといわきでの再開を語りながら帰路に着いた。


まぶしいほどの風景と大地の恵み、沖縄の人々の心温まる支援に感謝し、生きる喜びとパワーをいただき、人を元気にしてくれる沖縄、袋中上人ゆかりの沖縄、私達の心のふるさと沖縄、命の大切さ、命の尊さを実感した。

*半年が経ってやっと原発をモチーフに絵と言葉で表現する事ができた。
 下記は、当時の不安や恐怖、怒りを左手で殴り書きした言葉である。
ー自然のチカラ・廃炉宣言ー
「仕方がない」と納得するな
「しょうがない」と口を塞ぐな
大地を汚すな、大空を汚すな、大海を汚すな
自然を、生活を、人々を...
声を出せ、雑草の底力を!
声を出せ、雑魚の底力を!
自然にかえろう、土の豊かさに
自然にかえろう、風の心地よさに
自然はいのちのクスリ
心よろこぶ 自然にかえろう!
                         ー生きるチカラ・無強福ー
                         地震・津波・原発事故
                         水がない、ガソリンがない、情報がない
                         レベル・7の目に見えない放射能
                         後手後手 政府の不信感
                         研ぎすませ、心のアンテナを・・・
                         今まで存在しなかった体感
                         本当の幸せとは 何ですか?
                         本当の豊かさとは 何ですか?
                         本当に大切なモノとは 何ですか?


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